身長相性診断の信憑性は?科学的根拠から見る身長と相性の関係性とは

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身長相性診断は、一見すると面白いコンセプトに感じられるかもしれません。しかし、科学的な根拠に基づいた視点から見ると、その信憑性は疑問視されるべきでしょう。身長と相性の関係性について考える際には、まず身長そのものに対する様々な偏見やステレオタイプが影響を及ぼしていることを理解する必要があります。

身長が相性に影響を与えるとする考え方は、主に社会的な文脈や個人の偏見によるものが大きいと言えます。一般的には身長が高い方が優れているとか、身長差があると相性が悪くなるといった固定観念が根強く存在しています。しかし、これらの主張は科学的根拠に乏しいものであり、個々の人間関係には様々な要素が絡んでくるため、単純に身長だけで相性を決めることはできません。

さらに、身長差や身長の違いが正確に相性に影響を与えるかどうかについても、科学的な検証が不足していると言えます。身長が違うからといって、必ずしも相性が悪いとは限りません。人間関係においては、身長だけでなく様々な要素が絡んでおり、相性を単純に測定することは困難であるということを理解しておくことが大切です。

 

その証拠に日本では「男女の理想的な身長差は18cmで、ハグやキスがしやすい」と言われていますが、欧米では「カップルの身長差が少ない方が関係がうまくいく」とする文献があるし、韓国では「身長差が大きければ大きいほど幸せ」なんて言われているのです。身長差と相性の話が全く信用できない与太話である証拠と言えるでしょう。

 

 

理想的な身長差が気になる女性は「伝統的性役割分担」に囚われている老害

男性も女性も、個々の能力や資質に関わらず、「男は仕事、女は家庭」といった固定的な役割分担意識がまだ根強く残っています。この意識は、社会全体に影響を与え、行動や制度、慣行にも反映されています。このような考え方は、女性の可能性を制限するだけでなく、男性も縛り付けてしまう可能性があります。これは時代遅れの「伝統的性役割分担意識」と呼ばれています。

女性が背の高い男性との身長差を理想的であると捉えるのは、「男性に強さ・優秀さを求める」という伝統的性役割分担意識が無意識下で働いているためです。

 

強さにも色々とあります。「背が高い」「足が速い」「仕事ができる」「お金を稼げる」「権力を持っている」等です。

 

 

統計上の男女の身長差は12~13cm程度です。であるにもかかわらず、より高い身長差である18cmを理想であると考える背景には、「より優秀な男と理想的な関係になりたい」という無意識下での伝統的性役割分担意識が働いているということです。これは完全に老害といえるでしょう。

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引用元:https://ja.wikipedia.org/ ファイル:17歳の日本人の身長の分布.jpg

 

男性が女性を見た目で選んでしまう事が時代遅れの伝統的性役割分担意識であるのと同様、女性が男性を強さで選んでしまう事も時代遅れの伝統的性役割分担意識と言えます。

現代は男女平等の時代なのですから、男も女も同じ評価軸で評価されるべきです。

特に、普段社会での女性の活躍を推進したり昭和的な女性差別意識を批判しているような女性が、自分の恋愛価値観の話になった途端に無意識下で働いている伝統的性役割分担意識に気が付いていない様子を見ると、「この女は自分自身すら客観視できていない頭が悪い老害だな」と思わざるを得ません。

 

 

実は男性が低身長の方が幸福度が高く、離婚率が低い

そもそも、なぜ身長が高い男性は「優秀」なのでしょうか?

生物の進化や自然での競争の過程を考えてみましょう。自然界の野性動物は基本的にオス同士の競争が激しいです。この競争の中で「オス度」が高い個体が選ばれる傾向があります。つまり、体が大きくて強い個体がより魅力的であるとされるのです。人間でも、身長の高い男性は、一般的にテストステロン値が高い傾向にあります。

優れた遺伝子を残すため女性は無意識下でテストステロン値の高い男性に惹かれるのです。この遺伝子選別過程こそが本能的にプログラムされている伝統的性役割分担意識の正体です。過去には、高収入や高学歴と並んで高身長が男性を選ぶ際の重要な基準とされていました。しかしながら、近年では「彼氏の身長は気にしない」という女性が増加しています。男同士の競争や勝利にこだわらない風潮の中で、女性もテストステロンに満ちた男性を積極的に求めなくなっているのでしょう。カラダの大きさが男らしさを象徴する考え方が時代遅れとということです。

 

それどころか、実は近年では「身長が低い男性の方が離婚率が低い」という研究結果があります

記事では、背の高い男性はテストステロン値が高く、競争が激しい環境でモテる傾向があるが。その分若くして結婚してしまい破局に至る可能性が高いとされています。一方、背の低い男性は外見よりも内面の魅力で勝負し、相手をしっかり見極めて大切にする傾向があると考察されています。

A Point of View: Why short men make better husbands

 

 

日本の低身長男性はクズ

では、身長差など気にせず、低身長男性をパートナーにすれば良いのでしょうか?答えはNOです

世界では「身長が低い男性の方が離婚率が低い」という研究結果なのですが、日本人男性の場合は真逆で「身長が低い男性の方が離婚率が高い」というデータが国内の研究で出ているのです。

日本の低身長男性はクズで性格が悪い」という風説が存在しますが、これはデータ的にあながち嘘とも言えません。

 

この原因もまた「伝統的性役割分担意識」ではないかという考察があります。日本は特に伝統的性役割分担意識が未だに色濃く残っている時代遅れ国家ですからね。

低身長男性は幼少期から「チビ」と呼ばれ劣等感を抱えて生きてきました。そのため、低身長の男ほど自己顕示欲が強くなり無駄なプライドの高さや攻撃的性格になることがあるのです。

先ほども述べたように、自然界の野性動物は基本的にオス同士の競争が激しいため、身長という特徴で負けていると自覚がある個体ほど、他の部分で「男の優秀さ」をみせようと必死になるのです。その結果、自己顕示欲が強くなったり攻撃的になるのです。

この特性もまた「オスの競争」という本能的にプログラムされている伝統的性役割分担意識の本質なのでしょう。

 

以前に美人ゲーマーたぬかなさんが「身長170ないと人権ない」とツイートし大炎上しましたが、これこそ低身長男性が性格が悪い証と言えます。性格が良く物事を合理的に考えているマトモな人間ならこんなの相手にしませんからね。身長に劣等感を抱えて性格が悪くなっているからこそ、こういう「自分が劣っていると突き付けられる投稿」に"オスの本能"が脊髄反射的に反応してしまうわけです。

 

 

「強い男性を好きになってしまう女性」も「強さを見せるために競争してしまう男性」も現代社会では有害な老害でしかありません。伝統的性役割分担意識が産んだモンスターと言えるでしょう。

 

以上の事から、「パートナー選びには身長差は気にする必要はない」「低身長男性(≒劣等感を抱えやすい特徴を持った男性)をパートナーにする場合は性格に問題がないか良く確認する」の2点が重要と言えるでしょう。