タワマン文学(Twitter文学)をご存知でしょうか?
タワマン文学とは、高層マンション(タワーマンション)を舞台にした小説のことを指します。都市部での人口密集化に伴い、タワーマンションが増えている現代社会で、その暮らしや人間関係を描いた作品が多くあります。また、タワーマンション自体が、現代社会の象徴としても捉えられ、その構造や建築にも着目した作品もあります。
この文学では、高層ビルに住む人々が抱える孤独や虚無感、そして金持ちマウントと悲哀がテーマとしてよく取り上げられています。マウントと悲哀を通して、現代社会における人間の孤独や心の闇を描き出す作品となっています。
タワマン文学では、高層ビルに住む人々が自分たちが住む場所や生活スタイルを他人に誇示し、自分たちが上位の存在であることをアピールすることが描かれます。しかし、そのような行動は孤独や虚無感からくるものであり、本当の幸福や充実感を得ることはできません。高層ビルに住む人々が豊かな生活を送っているように見えても、実際には孤独や虚無感に苛まれていることが描かれます。彼らは自分たちが求めているものを手に入れても、本当の満足感や幸福感を得ることができず、深い悲しみを抱えることになります。
もともとは、タワマン文学はツイッターのネタツイートから生まれました。昔はSNSでのネタ・ギャグ・小噺の類のものが多かったのですが、現在では真剣に悲哀を表現しているような真面目な小説や漫画が増え、普通にAmazonなどで書籍として売られるようになりました。
個人的にはネタ・ギャグとして消化していた頃の方が面白かったです。例えば以下のようなツイートです。
タワマン高層階住みなのでバーミキュラのライスポットでもお米が上手に炊けないのが目下の悩み??息子が「ママァ。なんでうちはお米がうまく炊けないの?」と不思議がっていたけどスタンフォード卒の夫がボイル・シャルルの法則を噛み砕いて教えてくれて納得してたみたい。遺伝子に恵まれて幸せ…??
— たわわママ (@tawamamatower) September 23, 2021
お受験する息子のために虫を飼って観察することにしたことがあったんだけど、住んでるタワマンそばの公園で蝶々??やカマキリを捕まえてタワマン高層階の部屋に持って帰ったらすぐ死んじゃって息子が大泣き。スタンフォード卒の夫が、「うちは高層階で、気圧差があるから仕方ないよ」って諭してくれた??
— たわわママ (@tawamamatower) September 23, 2021
名門私立小学校の給食タイム。息子がテーブルマナーで恥をかかないよう、家族でイタリアンレストランにて特訓。胎教で都美に連れて行っていた息子は感受性が豊かなので、レストランの天井に描かれた天使の絵に釘付けに。スタンフォード卒の夫が「ミラノ風ドリアが冷めるよ」と言うまでずっと見てた??
— たわわママ (@tawamamatower) September 24, 2021
息子を連れて近所の公園を散歩していたら、息子が急に立ち止まって銅像を指差して「このおにいちゃんがてにもってるものはなあに?」と尋ねてきた。我が家は紙ではなく電子版で新聞を読んでるし、タワマン高層階住まいだから新聞配達の人を見かけることもない。もしかして息子の教育に良くない?不安??
— たわわママ (@tawamamatower) September 23, 2021
スタンフォード卒グローバルファーム勤務の夫、勤務先でいちばん話が合うのはボリビア人のシモンだって言ってたので「なんで?」と尋ねるとタワマン高層階でお米が上手に炊けないっていう話をしたら一番共感してくれるからだって言ってた。令和は共感の時代。
— たわわママ (@tawamamatower) September 23, 2021
「新居はタワマンにしようか」って言われたとき、「そんな高そうなところに住めるの?」と不安で仕方なかったけど、スタンフォード卒の夫曰く「学生のときに住んでいたパロアルトの物件価格に比べたら大したことないよ、これが相対性理論だよ?」と不安を解消してくれたのでアインシュタインは神。
— たわわママ (@tawamamatower) September 23, 2021
おすすめタワマン文学を紹介します。Amazonなどで調べるとたくさん出てきますよ。小説だけでなく漫画としての連載も始まっており、だいぶ人気になっている模様。
「息が詰まるようなこの場所で」 外山 薫 (著)
「この部屋から東京タワーは永遠に見えない」 麻布競馬場 (著)
「タワマンに住んで後悔してる」 窓際三等兵 (原著), グラハム子 (著)
「タワマンに住むってそんなに凄い事ですか?~見栄っ張りSNS主婦~」 上野すばる (著), 川端みどり (著), 川菜亜子 (著)
「本当に欲しかったものは、もう Twitter文学アンソロジー」 麻布競馬場 (著), 新庄耕 (著), 外山薫 (著), 木爾チレン (著), 山下素童 (著), 霞が関バイオレット (著), かとうゆうか (著), & 3 その他
タワマン文学の漫画 第2話は高円寺回だ https://t.co/h4RtugXsyD
— 麻布競馬場 (@63cities) April 5, 2023
ヤンジャンで始まったタワマン文学のマンガ連載はもう読んでくれましたか?
— 麻布競馬場 (@63cities) April 1, 2023
[第1話] この部屋から東京タワーは永遠に見えない - 原作:麻布競馬場 漫画:川野倫 | となりのヤングジャンプ https://t.co/V6nxlaFVQy
タワマン文学はオワコン、時代はタワ漫画だ!
— 窓際三等兵 (@nekogal21) April 8, 2023
…という訳でグラハム子@gura_hamuco
さんのコミックエッセイをお手伝いしました。完全書き下ろしで6月1日、電子書籍も出るよ。ナイーブな元文学青年たちのコンプレックスを刺激せぬよう、文学という概念から距離を取っていく!https://t.co/fNGs2Ap674
なお「タワマン文学は嫌い」「タワマン文学は気持ち悪い」という人もいます。作品を純粋に楽しめない可哀そうな人なんでしょうけど、気持ち悪いと感じてしまう理由は以下が考えられます。
1. 消費至上主義の風潮が反映されている
タワマン文学は、高級マンションや高層ビルに住むことが何よりも優れた生活スタイルだという消費至上主義の風潮が反映されています。このような風潮は、社会的な格差や不平等を助長することにもつながります。
2. 高級マンションや高層ビルが、人々の暮らしや文化を席巻する様が描かれる
タワマン文学は、高級マンションや高層ビルが人々の暮らしや文化を席巻する様子が描かれることが多くあります。これにより、大都市での住民の孤立や、地域社会の崩壊などが進むことが暗示されています。
3. 高級マンションや高層ビルが、現代社会における成功や幸福の象徴として描かれる
タワマン文学では、高級マンションや高層ビルが現代社会における成功や幸福の象徴として描かれることが多くあります。これにより、住民の排他性や、物質的な豊かさによる価値観の偏りが生まれることがあります。
以上のような点から、タワマン文学には、現代社会に対する批判や警鐘を鳴らすものもありますが、その一方で、消費至上主義や格差社会を助長する側面もあるとされています。
タワマン文学、最近の本になったやつは初期の一部に見られた米硬い云々の「誰かを馬鹿にする」次元とは全然違うレベルの話になってると思ってて、ひとくくりにタワマン文学と言ってもどの時点のもので評するかで評価が一変すると思ってる
— ??????????????? (@sanctuarydawara) April 6, 2023
タワマン文学なんて最初は見栄っ張りの小金持ちリーマンとかその主婦を擦って遊んでただけなのに、急に小金持ちの悲哀を描く本物の文学ヅラしてきたから叩かれてるだけちゃうんか。初期のブリリア!ブリリア!くらいまでは面白かったし
— しちずん (@citizen2080) April 6, 2023
タワマン芸人のタワマン芸に文句ゆってる人たち、あれが「文学」とかゆわれてることに苛立ってるみたいですね なんかタワマン文学に出てくる人っぽい
— FFF秘書子@元婚活垢 (@FerrisForOthers) April 7, 2023
タワマン文学はたぶん現代における中流層(≠中央値)に刺さっていて、それより上の人とそこに至れなかった人は興味を持てないんでしょうね。自分は後者なので興味を持てないわけですが??
— 島本 (@pannacottaso_v2) April 7, 2023
以上です
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