少子化の本当の原因=「密度効果」。人口減少は当たり前であり人が動物である以上、抗えるものではない。

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少子化の本当の原因は「密度効果」です。

密度効果とは動物や植物などの生物が、生育密度の上昇に応じて個体成長や増殖率が抑制される現象であり、ほとんどの生物で観測される人口調節機構です。多くの生物で「相変異」が発生し、生物群としての行動特性だけでなく、生物個体の個体特性すらも変化します。

よく生物学を勉強していない馬鹿な人間が「生物は繁殖して増え続けるのが本能!人口減の現代はおかしい!」とか真顔で言っているのをSNSで見たりしますが、これは別に何もおかしいことではなく、生物には繁殖して増える仕組みだけでなく、逆に個体数を減らす仕組みもあるということです。こんな高校レベルの事すら知らない・理解していない人間がSNSには存在しているのが驚きです。

 

 

 

人(ホモサピエンス)という動物の密度効果において、人口密度を挙げていくと中長期的にどのような変化が起こるかを実験した科学論文はほとんど存在しません。これは人道的な理由で人間を使った人体実験ができないからです(数百年・数世代にわたって人間を特定環境に閉じ込めてストレス等を与え続ける実験をする必要があるため)。

しかし、人も動物である以上、人口密度を上げていけば密度効果が発生するのは当然です。政治・政策・文化・場所などは世界の国々で異なるにもかかわらず、都市化・文明成熟(生育密度上昇)に従って世界中で少子化が進んでいることから、少子化は社会活動の問題ではなく生物学的な仕組みに起因することは容易に推測できます。

むしろ、現代社会において人の密度効果の人体実験を現在進行形で実施していると言えるでしょう。ホモサピエンスにおいて、密度効果でどのような変化が生じ人口抑制が起こるのか大変興味深いです。今こそ、その相変異の様相を人の社会を見ることで観測できるのです。

 

特に現代はわずか100年で異常な速度で急激に人口が増えたので、大きな反動があるのは当然予測できます。少子化は当たり前であり、むしろ人が減る方が生物として正常です。この状況で「子供を増やせ」「少子化はおかしい」など言っている人間は頭が悪いとしか言いようがありません。

 

 

 

例えばバッタの密度効果が有名です。

バッタは生育密度が上昇すると相変異が起こり「群生相」に移行します。群生相のバッタは足が長くなり体に脂肪を貯めやすくなり子供の数が減り卵が大きくなります。これは長距離移動して餌などの資源の奪い合いを避ける目的があります。相変異による個体変化は生存戦略なのです。

以下は個人の推測に過ぎませんが、例えば仮説としてバッタの変化と人間の社会変化をリンクさせてみましょう。

■「群生相のバッタの子供数が減る」=「人間の社会で都市部ほど少子化する、草食系が増える」

■「群生相のバッタの卵が大きくなる」=「人間の社会で都市部ほど教育にお金をかけるようになる」

■「群生相のバッタの足が長くなる」=「人間の社会で都市部ほどグローバル化する」

■「群生相のバッタが脂肪を貯める」=「人間の社会で格差拡大し都市部ほどお金を貯める」

 

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このようにリンクさせるとスッキリと見えてきませんか?

今、あなたが観測している様々な社会問題なんてものは、俯瞰視すれば生物学的な相変異による生存戦略の変化に過ぎないという可能性もあるということです。ここまで俯瞰視できていますか?

 

前項で「所得の減少」「価値観の変化」「男性の草食化」「女性の社会進出」等、様々な少子化の原因案が挙げられました。そして、これらが原因であると決めつけて社会問題に向き合ったところで、本質的な密度効果の問題は解決しないことが容易に理解できます。

これらの意見は社会で起こっている事象しか見ておらず、背景に生物学的要因があることを俯瞰できていません。メタ認知能力が低いバカの典型例でしょう。

我々ホモサピエンスは他の動物と同様、遺伝子の設計図に従って生産されており、定義されている機能に従って動いているシステムにすぎません。我々には自我などなく、自我があるように自己認知する機能がある機械に過ぎないので、定義されている機能に抗う事はできないのです。

 

対策不要。少子化は放っておいて問題ない。人類は科学で凌駕する。

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少子化は放っておいて問題ありません

「少子化で人類が滅亡する!」「持続可能な社会じゃない!」とか言ってる馬鹿がSNSにはいっぱいいますが本当に頭が悪いですね。だって、群生相のバッタは絶滅してないですよね?

人口密度が増えれば群生相して少子化が進みますが、少子化で人が減ればまた元に戻る可能性が高い。こういう生物学的な変化を人は社会変化・価値観変化として知覚することが多いかもしれませんが、「歴史は繰り返す」のとおり数百年・数千年単位で見れば相変異も繰り返すのです。

現在の少子高齢化が"重篤な社会問題"に見えている人は視野が狭い。数千年単位の視野で俯瞰していないから、目先のどうでもいい問題に悩むんですよ。メタ認知能力を向上させてください。

 

 

そうはいっても、日本は目先の社会がヤバいんだけど・・・」と思う人もいるかもしれません。

ですが、それについても、おそらくは大丈夫です。

日本の少子化問題の本質は、日本の経済・社会システムが人口増を前提に設計されているが、生物は密度効果により人口が増え続けることはないので破綻しているというだけの話。

だから「日本の経済・社会システムを人口増を前提としない形に設計しなおす」で簡単に解決します

詳細は以下記事で解説しています。

少子化人口減少は問題ない!高齢者はコンパクトシティに強制移住しろ!

 

そして、人類は技術(コンドーム等)で生殖をコントロールしたのと同様、テクノロジーの力で密度効果に伴う社会問題も解決していくでしょう。実際、人工子宮が中国で初めて開発されましたし、生命科学の分野は今もっとも成長している分野と言っても過言ではないです。

 

 

 

日本で少子化問題なんてものが叫ばれるのは、せいぜいあと40年くらいだと思いますよ。ちなみに科学技術振興機構のムーンショット型研究開発事業の文書では以下のビジョンが提示されています。

 

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引用元:科学技術振興機構 https://www.jst.go.jp/moonshot/program/millennia/pdf/report_21_yoshida.pdf

 

個人的には、今後以下のようなロードマップで繁殖の効率化が進んでいくと見ています。

 

少子化対策ロードマップ

・人工子宮プロトタイプ完成←★いまココ

・人工子宮の一般実用化&最初は代理出産で導入@20年後

・優秀な精子+デザイン+人工子宮出産が流行&格差が叫ばれ法規制検討@30年後

・自然出産が時代遅れになる&女のオス化@40年後

・少子化で経済が限界になる→国が計画出産導入・人間工場の建設@50年後

・個人の出産規制&人間工場・AI環境制御による国主導の出生完全管理@70年後

・超人とAIロボットのみのユートピアに@100年後

 

 

まとめます。

「少子化が問題だ」という課題設定自体が誤りであり、少子化は生物として本来あるべき正しい形です。これを理解した上で、人が増えることを前提に組まれている社会システムを見直すべきです。

現代ではテクノロジーが進歩し、これからは人工知能やロボットや自動化技術が社会をささえていきます。人間なんて減らしても社会は回るようになるし、むしろAIで代替できる単純作業しかできない人間、能力の低い人間、役に立たない人間は社会の足を引っ張るお荷物でしかありません。子供をたくさん作ったとしても、馬鹿やお荷物がいくら増えても社会に何の役にも立たないどころか負担にしかならないのです。

本当に人類のための持続可能社会を目指すなら、現在のような各家庭に手当を配って各家庭の出産に任せるなんて時代遅れの家内制手工業をやめて、繁殖の工業化にいち早く取り組むべきです。

優秀な遺伝子のみを使って製造し成人するまで一元管理した方が遥かに合理的で、生産コストも抑えて品質も維持できるし生産数もコントロールできることは産業革命など人類の歴史が証明しています。

「少子化を解決する」という課題設定ではなくて、「少数精鋭の社会基盤に必要な人間のみを効率的に生産していく」という課題設定に変えていくべきでしょう。