女性が上昇婚を狙うのは本能。優秀なオスを好きになるからこそ人は繁栄する

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一般的に上昇婚を目指す理由には、以下のようなものが挙げられます。

 

● 経済的な安定と余裕を求めるため

自分より高い収入の異性と結婚すれば、高い確率でお金に余裕のある生活ができます。また、相手の実家が太いと遺産相続時に莫大な資産を得られる可能性があるため、長い目で見ても上昇婚には魅力があります。

 

● 自尊心を高めるため

スペックの高い相手と結婚すると、「お金持ちになった」「ハイスペックな異性を捕まえれた」ということで、たいへん自尊心が満たされます。世の中全てにマウントを取った気になれるので、ある意味で幸せといえるでしょう。

 

 

ただし、このような一般的な理由は表向きのもので、実際は女性が上昇婚を狙うのは本能です。

 

個人差がありますが女性の卵子の数は決まっていますし、妊娠できる期間も短い上に、一度妊娠すると長期間拘束されます。そのため、女性は男性に比べて一生で作れる子供の数が少なくなるので、その分「質」を求めるのです(卵子は1個当たりのコストが高いので大事に使った方が生物的に効率が良い)。

一方、男性の精子は3日程度で充填されるため、(その気になれば)1ヵ月で10人以上の女性を妊娠させることができますし、40代以降は劣化するものの高齢まで妊娠させる能力が維持されます。その結果、「質」よりも「数」を求めて複数の女性と性交をしたがります(精子は1回あたりのコストが低いので、言葉は悪いが手当たり次第のが生物的に効率が良い)。

このように男女には生殖戦略の差があり、女性が男性の精子に「質」を求めるのは当たり前なのです。

 

 

 

そして、実はこの女性の上昇婚指向こそが、人間という生物の正しい繁栄の肝になっているという事実があります。

人間も含め、生物は環境に適応した物だけが生き残る適者生存の厳しい世界です。そして環境は常に変化しているというのが重要なポイントです。

例えば、200万年ほど前でしたら人間の男性は筋骨隆々で狩りが上手な個体が時代に適応していたかもしれません。しかし、現代だったらどうでしょう?狩りの技術よりも年収が高かったり有名企業の社員だったり実家が太かったりした方が時代に適応していると言えるのではないでしょうか?

女性の上昇婚指向は本能的に、その時代時代で変化していく男性の「権威性」「強さ」の基準を見極めているのです。この選球眼があるからこそ人は常に「環境に適応している遺伝子(その時代で優秀と言われる遺伝子)」を選択し、効率的に繁栄して来ることができました。もし、女性が未だに狩りの上手な男性ばかりに群がって、現代の男性が狩りしかできない男ばかりになったら、オフィスで何の役にも立ちませんからね。

このように、大きな環境変化が発生した場合、女性の本能により遺伝子の選別が行われ淘汰により生物の個体数が激減したあとに、生き残った個体(特定の遺伝子に偏った個体)が増加していく現象が起こります。これを「遺伝的浮動」と言います。

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そして、この女性の上昇婚指向を"悪用"したのが、悪名高い明治・昭和の「皆婚社会」「家父長制」です。

「皆婚社会」「家父長制」は女性の上昇婚指向を人の手で強引にハッキングしたシステムです。家庭内で疑似的な上下関係を置き、常に強制的に男性を"上"と女性に誤認させることで、女性の上昇婚指向を満たすように社会システムを敷いてしまったのです。まさに昭和は悪魔の時代でした。結果として、人間の数ばかり増えて能力が伴わない無能が増えてしまった

本来、生物の繁殖活動(=自由恋愛)においては「競争」と「淘汰」が起こりますが、これは劣った遺伝子を排除し環境に適応した遺伝子を残すための生物として必要な自浄機能・生態系の基本原則です。「皆婚社会」「家父長制」は人口を増やして労働力が欲しいという"人間の社会の都合"で、本来人間が生物として持っていた「淘汰」「競争」の原理を潰してしまったのです。

「鬱病」「発達障害」「生きづらさ」「遺伝子ガチャ」「親ガチャ」。こういう言葉を最近よく聞きませんか?これこそ皆婚社会が生んだ不幸・地獄なんですよ。女性の上昇婚指向というフィルターが働かなかったため、本来女性に選ばれないような時代に適応していない劣等遺伝子が拡散してしまったのです。生態系の仕組みを無視して人間が社会で無茶をやった結果、人類は生物的に弱くなって(環境適応度が下がって)しまいました。

特に精神病・発達障害などの悪い遺伝要因の遺伝率が極めて高いことをご存知でしょうか?もし、現代のあなたがこのような病気で苦しんでいるとしたら、それは150年前に本来は淘汰されて繁殖できなかったはずの劣等遺伝子を、「皆婚社会」「家父長制」により無理矢理残してしまったのが根本原因です。

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女性の上昇婚志向は、人間が生物として正常であるために非常に重要であることが理解できたかと思います。

 

 

ただし、上昇婚する女性は現代では嫌われるし、婚活で不利になるのも事実。

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ただし、残念ながら、現代社会では女性の上昇婚志向はあまり理解されません。これも、"優秀ではない個体が増えてしまった弊害"なのでしょう。

上昇婚には、多くの批判が寄せられています。上昇婚は、結婚相手に対し、キャリアや経済的な地位を重視するという考え方です。

しかし、このような結婚観に対しては、倫理的な問題点や人間関係の欠如などが指摘されています。以下に上昇婚が批判される一般的な理由を挙げていきます。

 

● お金目当てだと思われるから

上昇婚を目指す人に対しては、自分は大したスペックでもないのに相手にはハイスペックを求めるのはおかしいといわれることが多いです。特に経済的なところを目的にしている人は、性格などよりお金しか見ていないということで、批判の的にされがちです。

男女の格差や婚活マーケットの現状などを考慮すると、上昇婚を目指すことが男女の平等を妨げるという意見もあります。このような社会的な問題を生じさせるということからも、上昇婚に対する批判は止まないものとなっています。

 

● 自分の力でもないのに高いステータスを得ているから

結婚相手のスペックの高さでマウントを取る人がいます。それはあなたの相手が凄いのであって、あなた自身が優れている訳ではないのを理解せず、旦那の勤め先やら年収を自慢げに語るのは筋違いなので、これもまた批判を呼ぶ材料になり得ます。

まさに「虎の威を借る狐」です。ジャイアンの名前を使ってのび太を脅すスネ夫のような卑しさがあります。

 

 

上昇婚には明確なメリットとデメリットがあります。メリットとしては、少なくともスペックで選んでいる訳ですから、相手に対して一定のリスペクトはある点です。

また、往々にしてお金には余裕が出るので、休日に好きなことをしやすく、家事育児にも力を入れやすいのもメリットとして考えられます。

一方で、デメリットは夫婦間でなかなか対等な力関係になれず、それがモラハラなどに発展してしまうリスクがある点です。

また、スペックで選んでいるだけに、定年退職後など以前よりお金を稼げなくなったときに、愛情を継続できるか疑問が残る点もあります。それどころか、なまじスペックが高い分、結婚相手の不倫リスクも通常より高くなりがちです。お金しか見てない配偶者と生活する中で、お金以外も認めてくれる第2第3の異性が現れた時、果たして理性を保っていられるかは疑問ですね。

身も蓋もありませんが、相手を見つけるのが至難の業であることも見逃せません。上昇婚を望むあまり良い結婚相手に恵まれず、気付いたら婚期のピークを過ぎていた…なんてことも少なくないようです。

 

 

 

ここまで、上昇婚について解説してきました。

現実的に高望み婚になりやすいので上昇婚を望む=成功確率が低くなるデメリットを抱えることになります(特に現代では女性の社会進出が進み、相対的に上位の男性が減っています)。仮にどうにかうまくいったとしても、相手のスペックを自分のものと勘違いした振る舞いをしてしまっては、簡単に周囲から嫌われてしまいます。

上昇婚志望者は婚活から永遠に抜け出せないタイプの一つでもあるので、どこかのタイミングで妥協と分相応という言葉を覚えなければならない日が来るでしょう。

一方で、果たして女性の本能を無視して、上昇婚志向を捨てて結婚したところで、それで本当に幸福ですか?という問いかけもしておきます。

 

この選択に誰にでも適用できる正解はありません。現在は女性の結婚にとって難しい時代ですね。